CPAPの会社「フィリップス社」から製品の不具合についての連絡が来ました。これまで「回路に黒い粒・埃がある」という苦情がフィリップス社に寄せられているようです(2020年度において全世界で0.03%の割合で、本邦においては報告なし)。他社製品については、同様の報告はありません。

フィリップス社によると、同社のCPAPを使用すると機械の内部に使用した化学物質が剥がれる可能性があるとのことです。剥がれたものを吸入すると、頭痛、過敏症、悪心嘔吐、鼻炎、呼吸器関連症状など起こる可能性が挙げられます。

当面の対応について

フィリップス社の代替機は現在ありません。準備出来次第、交換していただく予定です。交換の時期は不明です。なお、他社も現在は代替機を準備できない状況です。また、フィリップス社としては ①当面のCPAP使用中止 ②CPAP使用中止が重い合併症につながる場合は使用継続 を推奨しています。

使用継続による健康被害については、データ不足のため明確ではありません。当院としては、CPAP中断で急速に健康状態が悪化することは珍しいため、不安がある場合は代替機が準備できるまでの間は中断してもよいと考えています。院長個人としては「使用継続による健康被害の可能性は低いだろう」と考え、実際に院長は同社のCPAP継続使用中です。

中断するかどうかについては、ご自身でよく考えてご検討ください。心配があれば受診してください。使用継続・あるいは使用中止について、決まれば当院にご連絡ください。

使用代金について

代金についてはフィリップス社からは現時点では全く連絡がありませんが、当院として誠意をもって対応いたします。

もし使用を中断する場合、使用中断している期間の代金はもちろん不要です。また6月中に使用を中断する場合、しかも6月分の代金をすでにお支払いになった方はCPAP代金を返金いたします(CPAP使用のみの目的で通院中の方は受診料含めての返金になります)。

この度はご迷惑をおかけいたします。お気づきの点がございましたらスタッフあるいは院長までご相談ください。

<参考>日本呼吸器学会HP https://www.jrs.or.jp/modules/assemblies/index.php?content_id=147